SEOは科学的な側面を持つ技術である

ドイツの経済学者にヒャルマール・シャハト(1877~1970)という人物がいます。

彼は戦前にドイツで起きたハイパーインフレを収束させた実績を持つドイツの財政家なのですが、そんなシャハトは自身の経済理論を次のように述べています。

「経済政策は科学ではない、一つの技術である、だから確固不動の経済方策や不変の経済法則について云々するのは誤りである」

これは昨今の経済状況にだけ当てはまることではなく、あらゆる局面に言えるのではないでしょうか。

確かに科学的なものも存在することは否定しませんが、今の時代多くの人は科学を盲信し過ぎていてそれを科学という枠に無理やり当てはめてしまい、技術として見ることを忘れてしまっているようにおもいます。

SEOは科学的な側面を持つ技術である

例えばSEOも科学のように扱っている方がいます。

いや、ともすれば世の中にあふれているSEOの情報は科学的な情報として位置付けられているようにおもいます。

もちろんSEOには科学的な側面があることは否定しません。けれども、本当はSEOは一つの技術です。

だからシャハトのいうように、確固不動の方策や法則について云々するのは誤りであるようにおもいます。

科学という言葉の罠にハマってしまい、そこから抜け出すことができないと、技術が軽視されてしまいますので確かな技術を身につけることができず、いつまで経っても結果を残すことができないようにおもいます。

SEOは生き物である

実際、SEOは生き物であるという見方が私の見解です。

SEOは決して一つの科学的見地から導き出される理論ではありません。

もちろん、科学的に見える「筋」というものはあり、それに則っている限り、大きく逸れることはありませんが、それでもあらゆる局面に対応できる方策や法則はなく、その時々によってうつりかわるものに対して適切な手を打つ必要があります。

それは災害のようなものの時もあるし、人災のようなものもあり、はたまたその両方が同時に起きたり、一つの分野ではよしとされていたことがある分野では悪さをしてしまうこともあります。

そういうこともあり、SEOは科学的な側面を持つ技術であると私は思うのです。

SEOを科学として捉えてしまい、あらゆることに当てはまる一つの答えや理論を導き出そうとしたり、科学的なことに執着しているとそうした発想ができなくなってしまうので、いつまでたっても振り回されてばかりになってしまうようにおもいます。

もちろん技術的な側面に立ってみても、振り回されることは多々ありますが、科学的な側面に立って考えるよりも、その波は穏やかでいて緩やかであるようにおもいます。

全ての局面に通用するSEOはない

またSEOは管理が必要な局面もあるし、無理に動かずある程度放っておいた方がいい局面もあります。

それはどういう時かと科学的な立場に立って一括りにするのは難しく、技術的な立場をとり、何だかおかしい、違和感を感じるときとしか答えようがありません。

大きく筋から逸れていないのであれば、徹底的に管理をした管理主義的な立場をとった方がいい時もあれば、技術的な側面から見て、ある程度放っておいた方がいい自由放任主義的な立場に立った方がいい時もあります。

それはどんな時かは言葉では伝えることができません。

全体の動きを見て「そう感じる」としか言いようがないのです。

そうした技術的なことを科学的に捉えるから間違う。そして極めて複雑なことを単純に捉え過ぎてしまうからこそ道を踏み外してしまうのです。

もちろん難しいことをできるだけシンプルに捉えることが大事な局面もありますが、全てがそうだというと実はそうではなく、シンプルに捉え過ぎてしまうと判断を誤ってしまう局面もあるのです。

ある一つの「こと」によっては科学的な立場ではなく、極めて技術的な立場にたって「物事」や「筋」を捉え、考えなければならない時もあるのです。

人はいつの時代も安心や保証を求めますから、雲を掴むような技術的な何かではなく、科学的な思想や立場でそれを捉えて、信じたくなる気持ちはわかりますが、世の中には科学のようにシンプルに捉えることができない、それを言葉にしてしまったら本質が失われてしまうことも存在するのです。

あらゆることはシンプルに捉えることができるが、シンプルに捉えすぎると道を間違ってしまう局面もあるし誤ってしまうことも多いと表現したらいいのかもしれません。

追記:

ヒャルマール・シャハトの経済思想については下記リンク先の記事にわかりやすくまとめておきましたので興味がある方は読んでください。

一見関係ないように見えてSEOの考え方と似ている部分があります。

>>>ヒャルマール・シャハトの経済思想について「全ての局面において通用する経済政策や法則はない」

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