今回の記事では、WordPressについて今一度理解を深めるために、これまでWordPressに触れたこともない初心者の方にもわかるように、WordPressとはどんなものなのかについてお話ししていこうと思います。
普段サイトを作成する際に何気なく使っているWordPressですが、WordPressってどんなシステムなのだろうということを改めて理解することで、よりWordPressを使いこなせるようになるかと思います。
【この記事を読むことで、下記の問題を解決することができます】
・WordPressについて基礎的なことがわかる
目次
★WordPressはCMSの1つ
ブログなど、ウェブ上でたくさんのページを作成したり、管理する時に利用するシステムをCMSと言います。
CMSは「コンテンツ・マネージメント・システム」の略称で、簡単に言えば、ウェブ上に記事を追加したり、記事をカテゴリーごとにまとめたり、記事をリストアップしたりする枠組みのことを言います。
つまり、ウェブサイトのテキスト、画像、デザイン、レイアウトを一元管理して保存するシステムのことをCMSと言い、CMSを導入することで、簡単にウェブ上にコンテンツを作成することができるようになります。
CMSには、WordPressをはじめ、MovableTYPEなど様々な種類のものがありますが、そのうちの一つがWordPressというコンテンツを管理・保存するシステムというわけです。
つまり、作成したコンテンツをデータベースに入れてあげて、カテゴリー別に分類したカテゴリーページを作ったり、記事をリストアップしたページを作ってあげるなど、個々のページの枠組みを用意するだけで、簡単に分類したページを生成してくれるシステムのことをCMSと言います。
▼CMSを導入しないとどうなるの?
CMSを導入せずにコンテンツを作成しようとすると1ページずつHTMLからCSS、Japascript、PHPといったプログラミング言語を用いて作成し、保存、管理しなければならず、手間がかかり、ページの管理も大変になります。
CMSを導入していないとページの枠組み、トップページ、記事ページ、カテゴリーページなどを個別に作成する必要があり、さらに完成したページを1つずつ保存し、管理する必要があるからです。
私も以前、この方法で管理していたことがありますが、非常に手間がかかり、ちょっとのことでデザインやレイアウトが崩れてしまったりと、面倒なことが非常に多くなります。
▼CMSを導入するとどうなるの?
一方でCMSを導入することで、ウェブサイトに必要なテキスト、画像、デザイン、レイアウトなどのデータをCMSというデータベースに保存することで、一つの枠組みの中で保存、管理できるようになります。
コンテンツ作成時やコンテンツ更新時に、データベースに保存されているテキスト、画像、デザインテンプレートなどのデータを自動的に、かつ必要に応じて生成してくれ勝手にウェブサイトを構築してくれるようになります。
少し難しい説明が続きましたが、一言で言えば、ウェブサイトの管理が格段に楽になるのです。
今回はWordPressについての記事なので、ここでは詳しい説明は省きますが、いずれのCMSでも導入することで下記のようなメリットを得ることができます。
【CMSを導入する3つのメリット】
メリット1:HTMLなどの専門知識なしでWebページを追加、更新できる
メリット2:複数サイトの管理が楽になる
メリット3:スマホやパソコンなどのデバイスに応じたページを生成できる
ただしCMSによって画像、テキストなどのデータを保存して、管理する仕組みは異なり、それぞれのCMSによって生成方法は異なります。
★WordPressはどんな仕組み?
例えば、WordPress(ワードプレス)についてお話しします。
WordPressでは「コンテンツA」のURLにアクセスがあった場合、自動的に「コンテンツA」のページを生成すると理解し、「コンテンツA」のページをデータベースから読み込んでいきます。
【コンテンツAが表示されるまでの仕組み】
1:ユーザーが「コンテンツA」のURLにアクセスする
2:URLで管理されている「コンテンツA」のページを生成することCMSが理解する
3:「コンテンツA」に関するデータをデータベースから取得する
4:テンプレート(WordPressで設定されているテーマ)に従ってページを生成する
5:コンテンツAのページが生成される
「コンテンツA」となる情報をデータベースから取得した後、ページを形づくるページの枠組みとなる「テーマ(デザイン・レイアウト)」の設定にしたがってWebページを生成していきます。
★WordPressのテーマって何?
WordPressではテーマを用いて、Webページを生成していきます。
WordPressのテーマとは、ページを形にする「ページの枠組み」のことです。
ページを生成するためにはWebページのスタイルを指定するための言語であるCSSなどが必要になりますが、ページを生成するのに必要なWordPressに関する設定ファイルなどをひとまとめにしたものを「テーマ」と呼びます。
「テーマ」の中にはページ生成時に必要となる「テンプレート」「設定ファイル」「CSSファイル」などがひとまとめにして用意されています。
ですから、「テーマ」の中に複数のテンプレートを用意しておけば「1つのテンプレート」でページを生成することもできますし、ページの種類ごとに専用のテンプレートを用いてページを生成することもできます。
集客のための記事は「テンプレートA」、セールスのための記事は「テンプレートB」、一覧表示するものは「テンプレートC」といった形で管理できます。
なんだか難しい説明になってしまいましたが、かいつまんで言えば、「サイトデザイン」のことを「テーマ」と呼ぶと理解していただければいいと思います。
▼WordPressではテーマを切り替えるだけでサイトデザインを変えられる
WordPressではサイトの枠組みとなる「テーマ」を切り替えるだけで、瞬時にサイトのデザインを切り替えることができます。
また、WordPressでは様々な「テーマ」が用意されており、誰でも自由に「テーマ」を作成することができます。
私自身、WordPressの「テーマ」を個人的に作成したことがありますが、簡単なデザインであれば、ある程度の知識があれば、誰でも作成することができます。
ただし、プログラミング言語に関する専門的な知識が必要になりますので、書籍などを見ながら「テーマ」を作成していくことになるかと思います。
また凝ったテーマは、作成するのがなかなか難しく、専門的な知識も必要になるので、作成する手間を考えるならば有料のテーマを買ってしまったほうが早いと思います。
★WordPressを使うにはサーバー側の動作環境が必要
WordPressを導入するには、PHPとデータベースが動作するサーバーが必要になります。
WordPressを動かすには、条件を満たすMySQLもしくはMariaDBが動作するサーバーが必要となります。
ただし、現在では、レンタルサーバーであれば、ほとんどのサーバーでWordPressが導入できるような環境が整っているのでそれほど気にする必要はないと思います。
ちなみにWordPressがサーバに求める推奨要件は下記の通りとなります。
・PHPバージョン7.4以上
・MySQLバージョン5.6 MariaDBバージョン10.1以上
・HTTPS(SSL)対応
HTTPSは通信内容を暗号化してセキュアな通信を行うために必要な要件のことで、従来の「http://」から始まるURLよりもより安全性が高められた通信方法のことで現在、これからのウェブ環境においては必須の要件となっています。
▼PHPやMySQLにはサポート期限がある
PHPやMySQLなどにはそれぞれのバージョンごとにサポート期限が用意されています。
OSと同じようにサポートが終了してしまうと、セキュリティ的に怪しい部分やリスクを抱えたままサイトを運営することになるので常にサポート期限内にあるバージョンを利用することが必要になります。
・PHPの公式サポート期限
5.5:2016年7月21日
5.6:2018年12月31日
7.0:2019年1月10日
7.1:2019年12月1日
7.2:2020年11月30日
7.3:2021年12月6日
7.4:2022年11月28日
・MySQLの公式サポート期限
5.6:2018年2月
5.7:2020年10月
8.0:2023年4月
・MariaDBのサポート期限
10.0:2019年3月
10.1:2020年10月
10.2:2022年5月
10.3:2023年5月
▼どのバージョンのPHPやMySQLを利用すればいいの?
出来るだけサポート期間が残っているものを選ぶのが基本です。
ですが、WordPressの「テーマ」や「プラグイン」については、最新のPHPに対応していないと動作しなくなるケースもあるので注意してください。
サポート期間が長い最新のものを選べば間違い無いかといえば、そうでは無いのが難しいところで、バージョンによっては正常に動作しなくなることも考えられるので、きちんと対応しているのかを確認し、バージョンを選ぶ必要があります。
ただ、これからWordPressを始める方は、それほど意識しなくても数年間は問題ないと思いますので、あまり気になさらなくても良いと思います。
★まとめ
今回は基本に立ち返り、WordPressとはどんなものなのかについてお話ししてきました。
全くの初心者の方には、少々難しかったかもしれませんが、全てを知る必要はありません。
少しずつ学習していけばいい話ですし、私自身、詳しいのかといえば、そこまで詳しくはありません。
でもWordPressを使ってビジネスができています。
ただ、どのような仕組みになっているのか程度は、ある程度の知識を頭の片隅に入れておくと、理解しやすいと思いますので、必要に応じて学習していくと良いと思います。
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