たまには、コラムのようなものを書いていこうと思います。
コラム記事なので、それほどSEOを意識せずに書けるのが嬉しい(笑)
たまにこうしたコラム記事を書いたりしながらゆるくブログを運営していこうと思います。
今回はグレシャムの法則で有名な「悪貨は良貨を駆逐する」を、現在のウェブの環境に置き換えて話してきます。
私は経済学部の出身なので、こうした話題にもある程度精通しています。
経済学部といっても、学部レベルなので、経済学という学問について深い洞察を持っているわけではありません。
目次
- 1 悪貨は良貨を駆逐する
- 1.1 良質なコンテンツは、悪いコンテンツに駆逐されていく運命にある
- 1.2 現在のGoogleは社会的影響力の高いメディアのコンテンツを高く評価する
- 1.3 大手メディアであれば信用できる情報・・・のウソ
- 1.4 巧妙に仕掛けたパクリライトでコンテンツを盗用するメディアの台頭
- 1.5 大手メディアは盗用したコンテンツであっても上位表示しやすい
- 1.6 ウェブの世界でも資本主義は存在する
- 1.7 パクリライトで鷹のように狙い上位表示を狙う大手メディア
- 1.8 効率化のはてに汚れていくウェブの世界
- 1.9 パクられたコンテンツは薄味なので真実が誤解して伝わる
- 1.10 実は本当に良いコンテンツ(情報)は検索結果として表示されない
- 1.11 Google検索は実は欠陥だらけ
- 1.12 現在のGoogle検索の本質は「人気投票システム」にある
- 1.13 SEOを極めたらGoogleから離れる必要がある
悪貨は良貨を駆逐する
「悪貨は良貨を駆逐する(Bad money drives out good)」という言葉は、イギリスの T.グレシャムが唱えたとされているグレシャムの法則の中の言葉です。
グレシャムの法則をコトバンクで調べてみると下記のような記述が出てきます。
日本大百科全書(ニッポニカ)の解説
イギリスのT・グレシャムが16世紀に唱えたもので、「悪貨は良貨を駆逐する」ということばで有名な法則。ある社会において、貴金属としての素材価値が異なる2種類以上の貨幣が同一額面価格で流通する場合、素材価値の優れた貨幣(良貨)はその価値ゆえに退蔵されたり、溶解されて地金にされたり、輸出されたりなどして流通市場から駆逐され、素材価値の劣悪な貨幣(悪貨)だけが流通するようになることをいう。この現象それ自体は古くから観察されてきたものであるが、それが法則として有名になったのは、グレシャムがエリザベス女王(1世)に貨幣悪鋳の弊害を除去するよう提唱し、のちにH・D・マクラウドがその著『政治経済学の諸要素』(1858)で法則として命名したことによる
出典 小学館 日本大百科全書
コトバンクより
なるほどなと思った方は、おそらくウェブである程度の成果を上げている人だと思います。
今のウェブの状況が、まさしくこの言葉を体現しているように感じられるからです。
良質なコンテンツは、悪いコンテンツに駆逐されていく運命にある
つまり何が言いたいのかというと、この話は貨幣に限った話ではないということが言いたいのです。
私自身、経験として実感しているのですが、昨今のウェブ上では「いいコンテンツ」が、いつの間にか「悪いコンテンツ」によって駆逐されて行ってしまう現象に数多く遭遇します。
これは真面目に運営している人ほど経験しているはずですから共感をしてもらえると思います。
例えば、どんないいコンテンツ(素材)を作成しても、いつしか力のあるものに盗用されてしまい、力のあるものの方が目立つコンテンツとなり、結果としてオリジナルのいいコンテンツが駆逐されてしまい、力のあるものが作成した模倣コンテンツがオリジナルなコンテンツとなる現象です。
悲しいかな。これは人気投票に頼る現在のSEOではどうしようもないことです。
それが、現在のSEO(検索エンジン最適化)の欠陥であり、同時に欠点でもあり良質なコンテンツの末路です。
(今から3年以上前は大手メディアにコンテンツの中身で勝つことができましたが、現在は難しくなっている印象を受けます)
現在のGoogleは社会的影響力の高いメディアのコンテンツを高く評価する
現在のGoogleは、確かにそのメディアが「対等の立場」である場合、オリジナルのコンテンツを高く評価する傾向にはあります。
しかし「対等の立場」ではないケースは話が別となります。
現在のSEOでは、その仕組み上、どんなに頑張って作成したコンテンツでも、目立った時点で何者かに盗用または模倣され、いつしかオリジナルからとって変わられてしまうことがあります。
そして、どんなに頑張って良質なコンテンツを作成しても目立った時点で駆逐される可能性を含みもち、努力が報われない世界でもあるということを十分に理解して検索エンジンと向かい合うことがサイトを運営するウェブマスターの心構えとして必要になります。
どういう意味かというと、例えばものすごく頭を使って、頑張って頑張って寝る間を惜しんでコンテンツを作成したとします。
その結果、ユーザーからもGoogleからも選ばれ、検索結果として上位に表示されます。
ここまではいい流れで想定した結果でしょう。
しかしここからが問題になります。
狙ったキーワードで上位表示されるとどんなことが起こるのか。
当然、多くの方の目に触れる機会が多くなります。
けれども、それは同時に「目立つ」ことを意味するため、検索結果として上位表示されるそのコンテンツを利用(盗用または模倣)しようとするものが現れます。
その中には「力のあるもの」も一定数存在します。
そうした「力のあるもの」はそのコンテンツを合法的に盗用(模倣)し、さも自分のコンテンツのように振る舞い、オリジナルのコンテンツを駆逐し始めるのです。
そう、悪貨が良貨を駆逐していくのです。
大手メディアであれば信用できる情報・・・のウソ
私が匿名で運営しているメディアの一つは、信じられないことに、目立てば目立つほどに大手メディアによってコンテンツが盗用(模倣)され、どんどん駆逐されてしまっていっています。
信じられないことに、社会的影響力が高く、一般的に信用できると思われている大手企業が運営しているメディアであってもコンテンツの盗用は普通にやります。
彼らにはコンテンツに対する責任やプライドはありません。
頭の中にあるのは、ただ儲かるか、儲からないかだけです。
しかもその手口は年々巧妙になっており、オリジナルのコンテンツ作成者には盗用(模倣)された事実がわかるものの、第三者から見ればなかなか気がつきづらくないように丁寧にリライトされていたりします(笑)
オリジナルの作成者が見ても「ほほう・・・」と唸るほど素晴らしい盗用をするのです。
巧妙に仕掛けたパクリライトでコンテンツを盗用するメディアの台頭
そうした力のあるメディアは、コンテンツの「タイトル」「構成」「流れ」「見出し」「ポイント」「主張したい点」などは、「ほぼ」一緒で(ほぼというのがポイントです)万人受けするように中身を「薄味」に仕上げていき、オリジナルと同じキーワードで上位表示を狙ってきます。
例えば、私が頑張って10,000文字で書いたコンテンツであれば、要点を絞りに絞ってポイントを抽出し5,000文字程度にまとめ上げてウェブにアップします。
もともと力のある大手メディアの場合はそもそものドメインの力が強いですから、中身を薄めた記事でも、いともたやすく上位表示される傾向にあります。
そう、はじめから「対等な立場」ではないのです。
どうして上位表示されやすいのか具体的な中身については言及するのはここでは避けさせていただきますが、SEOでは、同じコンテンツをウェブに投下しても大手メディアの方がGoogleからの評価を受けやすい傾向にあるということだけ抑えていただければ十分だと思います。
大手メディアは盗用したコンテンツであっても上位表示しやすい
大手メディアが運営するコンテンツは、他のブログから盗用したコンテンツでもあっても一気にブーストがかかり、当然のようにそれほど苦労することなく上位に表示されます。
その結果、どんなことが起こるのかというと、大元となるオリジナルのコンテンツがなぜかコンテンツを盗用したメディアよりも検索結果として下の方に表示される現象が起きます。
けれどもコンテンツの中身は同じものになりますから、検索結果として下に表示されるオリジナルのコンテンツは、次第に駆逐され順位を落としていってしまいます。
いつしかオリジナルのコンテンツがコピーしたコンテンツだとGoogleから判定され、圏外に駆逐されていってしまうのです。
ウェブの世界でも資本主義は存在する
大手企業のやることは今も昔も、媒体が変わっても同じで、金目のもの(ここではコンテンツやキーワード)を見つけると、それをより効率化し社会的な信用力、それに資本力を持ってしてたたみかけていきます。
どのメディアだとは言いませんが、大手メディアのやり方は「悪貨は良貨を駆逐していく」を体現しており、いい素材のコンテンツを見つけると、その素材をもとにして安い価格でライターに投げ、それをそのまま盗用(模倣)していくという安易な方法を繰り返して上位に君臨するという、人としての倫理を疑うやり方をしている大手メディアもあります。
そして彼らはコンテンツを盗用または模倣したことを一切認めません。
ひどい企業になるとありもしない書籍の名前をでっち上げ、そこに書かれてあったと言い張ったり、フリーペーパーに書かれていた内容を参考にしたと言い張ることもあります。
過去に出版された出版物は納本制度により国立国会図書館に保存されているはずですので内容を調べて確かに書かれてあるのかどうかを調査することは可能ですが、不思議なことに彼らは書籍名さえ言いたがりません。
※納本制度により、日本国内で出版されたすべての出版物を国立国会図書館に収集・保存する必要があります。
パクリライトで鷹のように狙い上位表示を狙う大手メディア
こうしたコンテンツの盗用の仕方を業界では通称「パクリライト(パクリ+リライト)」と言います。
私はこれを「される側」として何度も何度も経験しています。
彼らには、本当に良いものを作ろうと言うプライドのかけらもありません。
頭の中にあるのはいかに楽して、効率よく、お金儲けできるかだけです。
そして年々そうしたパクリライトのノウハウが蓄積されているのか、そのやり方は回数を重ねるごとに巧妙となっており、私には「ウェルク」の再来なのではないかと思えてしまうほど、酷いやり方をしていると感じることもあります。
まるで、じっと機会を待ち獲物を見つけると飛びかかっていく鷹のようなのです。
金目になるメディアをマークし、最終的な旨味の部分を全てかっさらっていくのです。
効率化のはてに汚れていくウェブの世界
もちろん大手メディアであってもきちんとした方法で運営されているメディアもあり、そういうパクリライトをするメディアばかりではありません。
けれども・・・効率化といえば聞こえがいいかも知れませんが、大手メディアはそうした方法で効率化をはかりウェブの世界でさえも汚してしまっているように思います。
本当に嫌な世の中だと思いますし、いやらしい業界だなと思います。
人として疑わしいやり方をしていながら、やはり、私がここで悪貨として例をあげたメディアの方が一般的に影響力があり、集客力のあるキーワードにおいては特に、どうしても上位に表示されやすい傾向にあるのです。
もちろん、これはウェブ上に限らず、どの業界でも大手企業が昔から使用している古典的なビジネス手法で、資本主義の世界では「誰がそれを最初に始めたのか」ではなく、「誰がそれを広めたのか」が重要となり影響力を持ちますので、仕方のないことなのかも知れません。
パクられたコンテンツは薄味なので真実が誤解して伝わる
さらに言いたいことはもう一つ。
パクリライトされたコンテンツは、大元の部分では主張が重なるものの、細かい部分では主張が食い違い正確には伝わらない部分があります。
元々10,000文字で説明していたことを5,000文字程度に凝縮するのですから当たり前のことです。
つまり真意が伝わらず、大手メディアの手によってそれが誤解として広く伝わっていってしまうのです。
そして誤解された情報を信頼のできるメディアが発信する情報だからといって、検索結果の上位に表示し、多くの人にさらなる誤解を招く立役者となる・・・これは決して許されない由々しき自体なのではないでしょうか。
大手メディアの手によって、次第にマーケット全体が荒らされていってしまう上に「発信された情報」が「誤解」として多くの方に伝わっていってしまうのです。
そう、資本主義の世の中では悪貨は良貨を駆逐するのです。
実は本当に良いコンテンツ(情報)は検索結果として表示されない
グレシャムの法則で語られていることですが、私はウェブの世界においても「悪貨は良貨を駆逐する」と考えています。
例えば、今ウェブには本当に惜しむほど素晴らしい情報発信をしている方を見かけることがあるのですが、悲しいことに、そのような素晴らしい情報を発信されている方のブログは、一般的なオーガニック検索では上位に表示されることはありません。
本当に深く深く検索していった結果か、誰かのブログのリンク先を辿ってようやく探し当てられるという、なんとも悲しい結果に終わってしまっています。
これは、Google検索というある種のプラットフォームを使っている以上、仕方のないことなのですが、そうしたサイトやブログを発見するたびに、なんだか複雑で悲しい気持ちになります。
Googleは多様性を求めていますが、その立役者であるはずのGoogleがウェブの世界で画一的な世界を作り上げていっているように思えるからです。
Google検索は実は欠陥だらけ
SEOについて記述しているブログでいうことではないのかも知れませんが、現在のGoogle検索は決して完璧ではありません。
いや、現状のGoogleは、むしろ不完全であり、非常に偏った情報を表示してしまっている問題を抱えた、欠陥システムだと思っています。
しかし、そうでありながら、Googleが検索結果として上位表示しているメディアの情報こそが正義で、正しい情報であると一般的には思われている節があります。
だから怖い。
正確ではない情報が誤認として多くの方に伝わってしまい、いつしかそれが真実となり、本物と偽物が逆転してしまうのです。
そして個人的にはそれこそがGoogle検索が生み出した大罪であり、最大の欠陥だと思っています。
現在のGoogle検索の本質は「人気投票システム」にある
現在のGoogle検索の本質を一言でいい表すとすれば、「人気投票システム」であるという点は押さえておくべきだと思います。
Google検索には、社会的に信用のおける情報発信者が配信しているサイトや、様々な場所からリンクを受けている選ばれているサイト、かいつまんで言えば「人気のあるサイト」ほど上位に表示されやすく、それ以外のサイトは上位表示されにくいという本質的な欠陥があります。
つまり誰からも支持されないサイトやページ、ものすごくいい情報を発信しているのに誰からもリンクされていないサイトなどは、検索結果として上位に表示されていなかったりします。
私はそういうサイトやページを「お宝サイト」と呼んでいますが、検索結果として上位表示されていないけれども中身がとんでもなく濃く、検索結果として上位表示されれば多くの人の役に立つ情報になるであろうサイトやページ・・・・本当にそんなサイトやページが多く存在する印象を受けます。
「大衆は常に間違う」ということわざがありますが、Googleがそれの立役者となってしまっていることは本当に皮肉なことだと思います。
SEOを極めたらGoogleから離れる必要がある
最後に、ここだけの話、語弊を恐れずに言えば、私は本当のビジネス、中長期的な視点で本質を追求したビジネスを築いていきたいのであれば、ある程度SEOを極めた時点でGoogleから離れていかなければならないと感じています。
昨今のGoogleは、少しばかり機嫌が悪すぎますし、オーガニック検索に頼るには心許ない気がするからです。
SEOの世界で中長期的に取り組むことができるのは、悪貨は良貨を駆逐するの言葉通り、力のあるもの(資本力のある個人や会社)だけの世界になってきてしまっているような気がします。
Googleと仲良くすることは非常に大切ですが、Googleと仲良くなりすぎてしまい、依存してしまうのもよくありません。
Googleに頼る以上、真のビジネスとなることはあり得ません。
本当に永続的に続く本質的なビジネスを築いていきたいのであれば、Googleに左右されることなく、あなたがコントロールできるプラットフォームを自らの手で作成していかなくてはなりません。
SEOをはじめとしたGoogle検索を集客のメインとするのではなく、あくまで補助的な手段だと考える必要があります。
追記:
誤解を招いてはいけないと思い、グレシャムの「悪貨は良貨を駆逐する」の経済学的な意味については、わかりやすく下記リンク先の記事にまとめさせていただきました。
合わせて読み進めていただけると理解が深まると思いますので、興味がある方は読み進めてください(端的にまとめてあります)。
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