結局どっちで登録すればいいの?サーチコンソールでプロパティを追加・確認・設定する方法

今回の記事では、Googleのサーチコンソールにあなたのウェブサイトを追加登録する方法についてお伝えしていきます。

Googleが無料で提供するウェブ解析サービスのサーチコンソールは、2019年にリニューアルを行いました。

新しいサーチコンソールでは「ドメイン」プロパティと「URLプレフィックス」プロパティの2つのプロパティで登録することができるようになり、より解析サービスの質が上がったように思います。

けれども、「ドメイン」プロパティと「URLプレフィックス」プロパティの2つの違いや使い分けがイマイチわからないという方もたくさんいらっしゃり、混乱をきたしているように思います。

そこで、今回の記事では、リニューアル後のサーチコンソールであなたのサイトを追加登録する方法をはじめ、「ドメイン」プロパティと「URLプレフィックス」プロパティで登録する違いや特徴、また「ドメイン」プロパティと「URLプレフィックス」プロパティはどのように使い分ければいいのかなどについて、お話ししていこうと思います。

 

【この記事を読むことで、下記の問題を解決することができます】

・サーチコンソールであなたのウェブサイトを追加登録する方法
・「ドメイン」プロパティと「URLプレフィックス」で登録する違い
・2つのプロパティの使い分け方

★そもそも、Googleのサーチコンソールって何?

Googleサーチコンソールとは、一言で言えばGoogleが無料で提供している「ウェブサイトの解析ツール」のことを言います。

サーチコンソールはウェブサイトの状況を管理し、過去から現在に至るまで一定期間のウェブサイトのパフォーマンスを解析し分析できるツールと捉えてもらって問題ありません。

サーチコンソールに登録しておけばウェブサイトの状態を知ることができたり、ウェブサイトに何か問題がないか診断ができるなど、ウェブの効果を最大限高めて活用するにあたって今や必須のツールの一つです。

>>>サーチコンソールとアナリティクスの違いと使い分け方

▼ウェブマーケティングを行う上で重要なヒントを得ることができる

また、サイト上の問題点の解決をしたり、ウェブサイトを運営する上でサイトが意図した通りに働いているのかどうかを集まったデータを通して確認できるなど、サイト運営上必要となるデータやサイト運営におけるヒントを得ることができます。

なかにはサーチコンソールのことを「ウェブサイトの健康状態を確認できるツール」と呼ぶ人もおり、言い得て妙だと思います。

また、サーチコンソールを略して「サチコ」と呼ばれることもあります。

 

※Googleのサーチコンソールってどんなツール?

サーチコンソールは、Googleと検索ユーザーからあなたのサイトがどう見られているのかを解析して分析できるツール

>>>【初心者】サーチコンソールで何がわかるの?7つの機能と3つのこと

★サーチコンソールの追加登録の仕方の概要

サーチコンソールでは管理するサイトのことを「プロパティ」と言い、「プロパティタイプ」とは「サイトを管理する方法」のことを指します。

サーチコンソールにサイトを登録する方法は「ドメイン」での登録と「URLプレフィックス」での登録の2通りの方法があります。

【サーチコンソールのプロパティタイプは2つ】

1:ドメイン
2:URLプレフィックス

より、詳しい違いについては後述しますが、2つのプロパティタイプの違いは下記の通りです。

 

▼サーチコンソールの「ドメイン」と「URLプレフィックス」の違いは何?

・プロパティタイプ1:「ドメイン」で管理するとは

大元となる「ドメイン」で一括してサイトを管理する方法です。

例えば下記のように4つのURLがあったとします。

【プロパティタイプ「ドメイン」の例】

大元のドメイン:
https:seo-recipe.com

サブドメイン:
https:seo-recipe.com/asia
https:seo-recipe.com/usa
https:seo-recipe.com/eu

これら4つののURLの違いは「https:seo-recipe.com」の後に、「/asia」「/usa」「/eu」がついているということです。(あくまで例として出しているため、「サブドメイン」は、実際には存在しないURLです)

例えば以上のサブドメインを使用して「/asia」はアジアに向けて、「/usa」はアメリカに向けて、「/eu」はヨーロッパに向けたサイトやコンテンツを制作するとします。

プロパティタイプ「ドメイン」では、これらのドメインを全て「https:seo-recipe.com」上でまとめて管理することになります。

つまり、プロパティタイプ「ドメイン」で管理すると、本国である「日本」と一緒に、「https:seo-recipe.com」より下層においてある「アジア(/asia)」「アメリカ(/usa)」「ヨーロッパ(/eu)」も全て、一つのプロパティ「https:seo-recipe.com」で管理されるということになります。

また、検出されるデータは、4つのURLを統合したデータになります。

プロパティタイプ「ドメイン」でのサイト登録は、新しいサーチコンソールのリニューアル後にうまれた、サイト追加・管理の方法となります。

 

・プロパティタイプ2:「URLプレフィックス」で管理するとは

対象となる「URL」ごとにサイトを分けて管理する方法です。

「URLプレフィックス」では「サブドメイン」などメインとなる「ドメイン」の下の「ディレクトリ」も分けて管理できます。

例えば先ほどの例のように下記4つのURLがあったとします。

【プロパティタイプ「URLプレフィックス」の例】

大元のドメイン:
seo-recipe.com

サブドメイン:
seo-recipe.com/asia
seo-recipe.com/usa
seo-recipe.com/eu

プロパティタイプ「URLプレフィックス」では、これらは全て「それぞれのURLごと」別々に管理します。

「URLプレフィックス」では、指定されたURLだけに絞って管理できますので、この時、さらにこの下の下層に限定して管理することもできます。

例えば下記のように、それぞれの都市のURLを別のプロパティとして管理することができます。

seo-recipe.com/asia/tokyo
seo-recipe.com/usa/newyork
seo-recipe.com/eu/london

つまりサーチコンソール上では、大元であるドメインの「seo-recipe.com」をはじめ、「seo-recipe.com/asia」「seo-recipe.com/usa」「seo-recipe.com/eu」は、全て別々のURLとして扱われますので「ドメイン管理」のように直下のURLのデータも一緒に集計されるといったことは起こりません。

プロパティタイプ「URLプレフィックス」で登録した場合「seo-recipe.com」内で全て集計されるのではなく、対象となるURLごとにデータが集計されますので、それぞれのサイトの状況をより詳細に分析ができるようになります。

ちなみに、新サーチコンソールに切り替わる2019年以前の旧サーチコンソールでサイトを登録している場合は、こちらの「URLプレフィックス」での登録となっています。

 

★サーチコンソールにサイトを「ドメイン」で追加登録する方法

サーチコンソールの「ドメイン」での、追加登録は下記の方法で行うことができます。

【サーチコンソールであなたのウェブサイトを追加登録する方法(ドメイン登録のケース)】

1:サーチコンソールのサイトにアクセスし「今すぐ開始」をクリックしログインをする。
2:「プロパティを検索」にカーソルを合わせ「+プロパティを追加」をクリック
3:2種類の中から「プロパティタイプ」を選択する
4:「所有権の確認」をする
5:「確認」ボタンを押す

当サイトは、現時点でまだサーチコンソールに追加登録していないため、順を追って説明していきます。

▼1:サーチコンソールのサイトにアクセスし「今すぐ開始」をクリックしログインをする。

まず、サーチコンソールのサイトにアクセスし、「今すぐ開始」をクリックしてログインします。

この時、Googleアカウントを持っていない場合は、別途作成する必要がありますが、Googleアカウントを持っている方はスムーズにサーチコンソールの利用を開始することができます。

 

▼2:「プロパティを検索」にカーソルを合わせ「+プロパティを追加」をクリック

サーチコンソールにログインすると、左上にグレースケールで「プロパティを検索」と表示されますので、ここにカーソルを合わせると現在登録しているウェブサイトの下に「+プロパティを追加」が表示されます。

「+プロパティを追加」をクリックしてください。

※「プロパティ」とは「管理するサイト」のことです。

 

▼3:2種類の中から「プロパティタイプ」を選択する

現在のサーチコンソールは2つのタイプに分けてサイトを登録、管理することができます。

今回は「ドメイン」で追加登録を行うので「ドメイン」を選択し登録する「URL」を入力したら「続行」をクリックします。

ドメイン プロパティでの登録の場合、URLを入力する際「http:」や「https:」を入力する必要はありません。

 

 

▼4:「所有権の確認」をする

「ドメイン」での登録は、ここからがやや複雑になります。

「ドメイン」プロパティでの登録の場合は、DNSレコードからドメイン所有権を確認する必要があるからです。

順を追って説明します。

・「ドメイン」で所有権の確認を行う手順

ステップ1:TXTレコードをコピーする

ドメインプロパティを選択後、必要事項を入力したら、「DNSレコードでのドメイン所有権の確認」画面が表示されます。

ここで「以下のTXTレコードをXXXのDNS設定にコピーします」という記述がありますので、指示通り「TXTレコード(google-site-verification…の部分)」をコピーして、テキストエディット(パソコン上のメモ帳)などに貼り付けておいてください。

 

ステップ2:レンタルサーバーにアクセスする

続いて、レンタルサーバーにアクセスして、先ほどコピーした「TXTレコード」を使い所有権の確認を行います。

まず、レンタルサーバーにアクセスします。

私はエックスサーバーを使用していますので、エックスサーバーでの所有権の確認方法を載せていきますが、他のサーバーでも似たような形で所有権の確認をすることができますので参考にしてください。

エックスサーバーのケースでは、サーバーにアクセスしたら、左下の「設定対象ドメイン」が今回ドメインの所有権を確認するドメインに設定されているかを確認してください。

もし設定されていなかったら「▼」の部分をクリックして展開し、対象ドメインに変更後「設定する」をクリックします。

 

ステップ3:「DNSレコード設定」画面を開く

つづいて、エックスサーバーでは右上の「ドメイン」の欄の「DNSレコード設定」を選択してください。

 

ステップ4:「DNSレコード追加」のタブを選択し設定する

「DNSレコード設定」の画面を開いたら、「使用上のご注意」「DNSレコード一覧」「DNSレコード追加」のタブのうち、「DNSレコード追加」のタブを選択して、下記のように各種設定を行ってください。

この時、再度、「設定対象ドメイン」が今回所有権を確認するドメインであるかを確認してください。

ホスト名:空欄のままで問題ありません
種別:「TXT」に合わせてください
内容:先ほどサーチコンソールでコピーした「TXTレコード」の情報をそのまま貼り付けてください。
優先度:「0」のままで問題ありません

上記の通り設定が完了したら、「確認画面へ進む」を選択します。

 

ステップ5:内容を確認後「追加する」を選択する

確認画面に表示された内容に間違いがないかを確認したら、「追加する」を選択してください。

これでDNSレコードの設定が完了となります。

 

▼5:「確認」ボタンを押す

サーバー側の設定で、DNSレコードの設定が完了したらサーチコンソールに戻り「確認」ボタンを押してください。

サーチコンソール側で、DNSレコードの設定が正しく行われていることが確認できると「所有権を確認しました」と表示されます。

以上が「ドメイン」プロパティでのサイト登録の手順となります。

 

※「所有権を確認できませんでした」と表示されたら・・・

この時、もしも、「所有権を確認できませんでした」と表示される場合は、何らかのエラーが起こっている可能性があります。

もしも「所有権を確認できませんでした」と、表示されてしまった場合は、この後の記事に続く「サーチコンソールでプロパティの所有権の確認ができない場合の対処方法」を参考にして対処していってください。

 

★サーチコンソールにサイトを「URLプレフィックス」で追加登録する方法

つづいて「URLプレフィックス」でサイトを追加登録する方法について解説していきます。

「URLプレフィックス」でサイトを追加登録する手順は下記の通りです。

【サーチコンソールであなたのウェブサイトを追加登録する方法(URLプレフィックス登録のケース)】

1:サーチコンソールのサイトにアクセスし「今すぐ開始」をクリックしログインをする。
2:「プロパティを検索」にカーソルを合わせ「+プロパティを追加」をクリック
3:2種類の中から「URLプレフィックス」を選択する
4:「所有権の確認」をする
5:「確認」ボタンを押す

▼1:サーチコンソールのサイトにアクセスし「今すぐ開始」をクリックしログインをする

「ドメイン」での登録の際と同じように、まず、サーチコンソールのサイトにアクセスし、「今すぐ開始」をクリックしてサーチコンソールにログインします。

 

▼2:「プロパティを検索」にカーソルを合わせ「+プロパティを追加」をクリック

左上にグレースケールで「プロパティを検索」と表示されますので、ここにカーソルを合わせてください。

カーソルを合わせると、現在登録しているウェブサイトの下に「+プロパティを追加」が表示されますので、そのまま「+プロパティを追加」をクリックしてください。

※「プロパティ」とは「管理するサイト」のことです。

 

 

▼3:2種類の中から「URLプレフィックス」を選択する

現在のサーチコンソールは2つのタイプに分けてサイトを登録、管理することができます。

今回は「URLプレフィックス」で追加登録を行うので「URLプレフィックス」を選択してください。

つづいて、登録する「URL」を入力したら「続行」をクリックします。

※「URLプレフィックス」では、ここでURLを入力する際「http:」や「https:」や「www」のあり、なしも必ず忘れずに入力してください。

 

▼4:「所有権の確認」をする

「URLプレフィックス」で「所有権の確認」をするには、下記の方法があります。

【URLプレフィックスでサイトの所有権を確認する方法】

1:HTMLファイルのアップロード(推奨)
2:HTMLタグ
3:ドメイン名プロバイダ
4:Googleアナリティクス
5:Googleタグマネージャー

(その他「Blogger」サービスを利用している場合は、サーチコンソールアカウントにプロパティとして追加すると自動的に所有権の確認が行われます。また「Googleドメイン」に登録している場合も同様にサーチコンソールに追加すると自動的に所有権の確認が行われます)

 

・1:HTMLファイルのアップロード(推奨)

Googleが指定するHTMLファイルを、サーバーの指定された場所にアップロードすることで所有権の確認を行う方法です。

・2:HTMLタグ

特定のページにメタタグを追加することで、サイトの所有権の確認を行う方法です。

・3:ドメイン名プロバイダ

ドメイン名プロバイダに「DNSレコード」を追加する方法です。これは「ドメイン」で登録するときに行う手順と同じ方法でDNSの確認を行います。

・4:Googleアナリティクス

Googleアナリティクスの「トラッキングコード」を利用してサイトの所有権の確認を行う方法です。

・5:Googleタグマネージャー

Googleタグマネージャーの「スニペットコード」を使用して、サイトの所有権を確認する方法です。

 

以上です。

今回の記事では「1:HTMLファイルのアップロード」を利用して、「所有権の確認」を行う方法をお伝えしていきます。

HTMLファイルのアップロード以外の所有権の確認方法についてはGoogleサーチコンソールのヘルプページをご確認ください。

>>>サイトの所有権を確認する – Search Console ヘルプ

 

・HTMLファイルのアップロードでサイト所有権の確認をする

「HTMLファイル」をアップロードする方法では、所有権の確認をするために、指定された「HTMLファイル」をサーバーに、そのままアップロードする必要があります。

画面に「所有権の確認」が表示されたら、まず「1.ファイルをダウンロード」から指定のファイルをダウンロードしていただき、Googleが指定する「2.アップロード先(URL)」の直下の「public_html」内にファイルをアップロードしてください。

この時、FTPソフトを利用してファイルをアップロードすると、ドラッグ&ドロップの操作でスムーズに「HTMLファイル」を指定の場所にアップロードできます。

また、詳細な手順は省きますが、レンタルサーバーの「ファイル管理」画面から入り、アップロードすることもできます。

 

 

 

▼5:「確認」ボタンを押す

以上の作業が終わったら「確認」ボタンを押します。

「所有権を自動確認しました」と表示されれば、無事あなたのサイトは所有権の確認が取れ、サーチコンソールに登録されます。

 

 

★サーチコンソールでプロパティの所有権の確認ができない場合の対処方法

プロパティの「確認」ボタンを押した時に「所有権を確認できませんでした」と表示される場合があります。

主な原因は下記の通りとなりますので参考の上、対処していってください。

【所有権の確認が取れない場合の主な対処方法】

1:DNSレコードの設定がまだGoogleに反映されていない
2:指定された階層に「HTMLファイル」がアップロードされていない
3:指定されたタグ内にmetaタグが設置できていない
4:別の所有権の確認の方法を試す

▼所有権の確認が取れない原因と対処法1:DNSレコードの設定がまだGoogleに反映されていない(ドメイン、URLプレフィックス)

DNSレコードを設定した後、すぐにサーチコンソールで「確認」ボタンを押すと「所有権を確認できませんでした」と表示されることがあります。

こうした問題に対処するやり方は、サーバー側でDNSレコードを設定した後は、Google側に変更が伝わるまで時間がかかることがありますので、多少時間を空けてから確認をすると所有権の確認が行ってみてください。

どれくらい時間をあければいいのかは、それぞれのケースで違いますが、数分、もしくは数時間、最大で72時間(3日)かかることがあります。

もしも、数日経ってもDNSレコードの設定が反映されていないようであれば、何らかのエラーが起こっていることが考えられます。

 

▼所有権の確認が取れない原因と対処法2:指定された階層に「HTMLファイル」がアップロードされていない(URLプレフィックス)

HTMLファイルで確認を行った際に起こりがちなエラーが、サーチコンソールで指定された階層に「HTML」ファイルがアップロードできていないケースです。

Googleから指定された先の「public_html」内に、きちんとHTMLファイルがアップロードできていないとGoogleがサイトの所有権の確認を行うことができませんので、きちんと指定されたディレクトリ内にアップロードできているか確認してください。

 

 

▼所有権の確認が取れない原因と対処法3:指定されたタグ内にmetaタグが設置できていない(URLプレフィックス)

「HTMLタグ」で所有権の確認を行った際に起こりがちなエラーが、指定された場所にHTMLタグを設置できていないケースです。

Googleは「</head>」タグの直前に正しい状態で「HTMLタグ」を設置していないと所有権の確認を行うことができません。

きちんと</head>タグの直前に「HTMLタグ」が設置できているかどうか確認をしてみてください。

 

▼所有権の確認が取れない原因と対処法4:別の所有権の確認の方法を試す

もしも、以上の操作を行っても、問題が解決できない場合は、別の所有権の確認方法を試してください。

それでも確認が取れない場合は、レンタルサーバー側に何か問題があるケースも考えられます。

例えば、利用しているレンタルサーバーの環境によっては、ドメインプロパティを使用できないといったケースも起こりうるようです。

そうしたケースでは、ドメインプロパティではなくURLプレフィックスで登録してみるなど、別のプロパティでの所有権の確認などを行うと、スムーズに所有権の確認が取れる場合もあります。

★サーチコンソールのプロパティタイプの違いについてのまとめ

ドメインプロパティとURLプレフィックスプロパティの、大まかな違いは下記の通りまとめられます。

▼1:ドメイン プロパティ

指定された「ドメイン」全体のデータを一括して集計します。

「https:seo-recipe.com」で「ドメイン」プロパティで登録した場合、この「ドメイン」を使用するすべてのサイトを一括して管理できます。

▼2:URLプレフィックス プロパティ

指定された「URL」のデータのみ集計します。

「https:seo-recipe.com」で登録した場合、データとして集計できるのは「https:seo-recipe.com」に紐づいた情報のみで、その下の「https:seo-recipe.com/asia」や「「https:seo-recipe.com/usa」などはデータとして集計されませんので、別々に登録を行う必要があります。

★結局サーチコンソールでは「ドメイン」プロパティと「URLプレフィックス」プロパティのどちらで登録すれば良いのか?

ここまで「ドメイン」プロパティと「URLプレフィックス」プロパティの違いと、それぞれのプロパティでの登録方法についてお伝えしてきましたが、結局どちらのプロパティで登録することがのぞましいのでしょうか?

実は、Googleは今後、新しく登録するプロパティタイプは「ドメイン」での登録が望ましいと回答しています、

しかし、実務の面で考えた場合、「ドメイン」プロパティで登録したほうがいいケースと「URLプレフィックス」プロパティで登録し管理したほうが望ましいケースがあるように思います。

ここでは「URLプレフィックス」での登録が望ましいケースと「ドメイン」で管理するメリットについてお伝えしていきます。

▼Googleは「ドメイン」プロパティで登録することを推奨している

すでにお伝えしたように、Googleは2019年3月20日投稿の「ウェブマスター向け公式ブログ」で、今後は「ドメイン」プロパティでの登録を推奨しています。

>>>【Google ウェブマスター向け公式ブログ [JA] : Search Console の新機能ドメイン プロパティをご紹介します】

理由としては、「ドメイン」プロパティで登録すると、ドメイン全体のデータが集計されるため、通信種別をHTTPからHTTPSに切り替えた時も、そのまま自動的にデータが引き継がれること、URLに「m.」がついたモバイル端末専用ページも集計できること、「ドメイン」全体が一つのプロパティで管理できるため、管理が楽なことがあげられるからと回答しています。

ただ、実務の面から見ると、現在の状況を見る限り「ドメイン」プロパティでの登録が望ましいケースと、「URLプレフィックス」プロパティでの登録が望ましいケースがあると思います。

▼大規模サイトの場合は、特に「URLプレフィックス」での登録が望ましい

大手企業が運営するような大規模サイトの場合は、個人的な見解では現在のところ、プロパティタイプは「ドメイン」管理ではなく「URLプレフィックス」での管理が望ましいと思います。

「URLプレフィックス」での登録が望ましい大きな理由の一つとして、現状、サーチコンソールで重要な役割を担う「レポート」のダウンロードは、一回のダウンロードにつき上位1000件が上限となっているからです。

1日に数万から数十万人の人がアクセスするようなマスを狙った大手企業のサイトは、上位1000件では物足りないことが多く、サイトのページ数も多くなるため、「ドメイン」での管理だと、ウェブサイトの状況を広く正確に診断することができません。

大規模なサイトだった場合、「URLプレフィックス」で管理することで、URLごとに分けてデータを収集できるので、合計件数を増やすことができ、より詳細にウェブサイトを診断できるからです。

▼1つのドメインで、サブドメインを利用してサイトごとに役割が違うサイトを運営する場合は「URLプレフィックス」が望ましい

また、大元のドメインの下層にサブドメインなどを使用して役割の違う機能を持つサイトを用意し、それぞれのサブドメインごとに異なる役割や機能を持つサイトを運営する場合も「URLプレフィックス」での登録が望ましいと言えます。

例えば下記のように一つのドメイン内で、複数の役割を持つサイトを運営するとします。

【一つのアドレスで異なる機能を持つサイト】

1:コーポレートサイト
2:製品サイト
3:サポートサイト

上記のケースでは、サイトごとに役割や目的とするものが違いますが、同じドメインを使用し、サブドメインごとにサイトの機能を分ける場合は下記のように分けてサイトを運用することになります。

【役割が異なるサイトを一つのドメインで運営する場合のサイトURLの例】

1:example.com = コーポレートサイト
2:sales.example.com = 製品サイト
3:support.example.com = サポートサイト

以上のようなサイトを運営する場合、「URLプレフィックス」を使って、サイトごとに分けてサーチコンソールに登録した方が、より詳しく分析できます。

それぞれのサイトを登録することで、それぞれのサイトのデータを分けてみることができるからです。

もちろん「ドメイン」での登録でも、データを抽出することは可能ですが、データを抽出する手間がかかり、面倒なことになります。

▼「URLプレフィックス」の方が、ウェブサイトのどこに問題が起きているのかを把握しやすい

また、サブドメインを利用してサイトを運営する場合「URLプレフィックス」を用いた方が、サイトに何らかのエラーが起きた際、どこに問題が起きているのか把握しやすくなるというメリットもあります。

「URLプレフィックス」でサイトを管理することで、問題のありかがわかりやすくなるため、ウェブサイト内で起きた問題に対してより迅速に対処することができます。

▼「ドメイン」で登録した方が管理が楽になる

一方で、「ドメイン」で登録した方が管理は楽になるというメリットがあります。

同じドメイン名の全てのURLのデータを一括管理できるからです。

例えば、新たに「モバイル用に特化したページ」を追加したケースで考えてみます。

モバイル用ページは「m.」で始まるURLを使用します。

このケースの場合、「URLプレフィックス」で登録した場合は、新たに「m.」で始まるURLをサーチコンソールに登録し直さなければならなくなります。

けれども、「ドメイン」で登録しておけば、「m.」で始まるモバイル用のサイトも引き続き、そのまま何もしなくてもデータを集計することができます。

また、昨今、ウェブセキュリティの関係から通信種別が「HTTP」から、より安全性の高い「HTTPS」に移行する動きがありますが「ドメイン」プロパティで登録しておけば、「HTTP」から「HTTPS」に移行する場合でも、自動的にデータが集約され、Googleで検索された際の全体としてのドメインがどのように認識されているのか、把握しやすくなるメリットがあります。

 

※HTTPSについてGoogle検索セントラルの情報へのリンクを貼っておきますが、下記は上級者向けの内容になるので、必ずしも参照していただく必要はありません。

下記のGoogleセントラルへのリンクは、興味のある方だけ閲覧してください。

>>>【Secure your site with HTTPS  |  Google 検索セントラル  |  Google Developers】

 

▼Googleは「ドメイン」プロパティで登録することを推奨している

再度になりますが、Googleは2019年3月20日のウェブマスター向け公式ブログで、今後新たにサーチコンソールにサイトを登録する場合は「ドメイン」プロパティでの登録を推奨しています。

>>>【Google ウェブマスター向け公式ブログ [JA] : Search Console の新機能ドメイン プロパティをご紹介します】

けれども、どちらのプロパティタイプも一長一短があり、どちらのプロパティで登録することが望ましいかは、これからサイトをどのように展開していきたいのかによると考えられ、すべて「ドメイン」プロパティで一括して管理することが望ましいとは言えないように思います。

★結局、サーチコンソールの「プロパティタイプ」は何を基準に選べばいいのか?

「ドメイン」を選ぶのか「URLプレフィックス」を選ぶのか、プロパティタイプの選択は、実際のところ、どのようなサイトに育てていきたいのかによります。

私が個人でメディアを立ち上げて運営する場合は、あまり気にすることなく「ドメイン」で登録します。

もちろん立ち上げた段階で、その先の構想があり、別々に管理した方がいいという判断であれば、「URLプレフィックス」で登録し、別々にサイトを管理しますが、「ドメイン」で登録しても、後から「URLプレフィックス」で登録することが可能だし、はじめの頃は特に悩むことなく「ドメイン」で登録するようにしています。

ただし、大手メディアのような比較的規模が大きいメディアを手がける時は別です。

大規模なサイトは、それぞれのサイトにおいて、明確な「役割」や「機能」などの目的を持って、運営することがほとんどですし、ページ数も1万ページ以上、もしくは数十万ページあったりと、管理しなければならない範囲が非常に広くなります。

サーチコンソールでは、1000件しかデータを抽出できないので、漏れなくデータをみることが難しくなります。

だから、より細部にわたって解析し分析するために「URLプレフィックス」を用いるという判断をします。

「URLプレフィックス」で登録した方が、それぞれのサイトの解析や分析が楽になるからです。

大規模なサイトの場合は「ドメイン」で管理すると、それぞれのサイトの要素が混じってしまうので、サイトごとのデータを抽出するのに手間と時間がかかります。

▼サーチコンソールのプロパティタイプは「ドメイン」と「URLプレフィックス」の両方で登録できる

また、どちらか一方に登録することを不安に思うようであれば、ひとまず「ドメイン」プロパティと「URLプレフィックス」プロパティの両方で登録しておけばいいと思います。

無駄な登録になってしまう可能性もありますが、どちらか一方に決められないのであれば、まずは両方のプロパティタイプで登録してみて、必要ないと思った方を削除すればいいと思います。

どちらのプロパティタイプで登録すればいいのかわからないと思い悩むのであれば、一旦、両方のプロパティタイプで登録しておくことを推奨します。

どちらで登録すればいいのか、悩んで、どちらも登録しておかないというのは、長い目で見て大きな機会損失に繋がりますので、悩んでいるようであれば、ひとまずは両方のプロパティタイプで登録して、使い勝手などの様子を見ることをお勧めします。

★まとめ

サーチコンソールでサイトを登録するには2つの方法があります。

【サーチコンソールでサイトを管理する方法は2つ】

1:ドメインでの登録
2:URLプレフィックスでの登録

Googleは今後を見据えて、「ドメイン」プロパティでの登録を進めていますが、実務の面で考えた場合、あなたのサイトにとって、どちらの登録方法がいいのかはそれぞれのケースで違うように思います。

詳しい内容は本文をご覧いただくとして、どちらのプロパティタイプで登録しようか迷っているのであれば、ひとまずは、両方のプロパティタイプで登録してみることをお勧めします。

データの解析ログは登録してから後のデータになるからです。

つまり、実際にサーチコンソールに登録してから、データ解析ツールとしての役割と機能を果たすためのデータが蓄積されるまで、サイト登録後から一定の期間寝かせてデータを蓄積する必要があります。

あなたのサイトの状況にもよりますが、すでにウェブサイトを運営していてある程度の期間が経過していたり、ある程度のアクセスがサイトにある場合は、サーチコンソールで解析し、分析し、意図する方向にGoogleが認識してくれているか、また、ユーザーも意図するキーワードで検索できているかなどを確認してみてください。

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