Googleが提供する解析ツールで代表的なものに、Googleサーチコンソールと、Googleアナリティクスがあります。
今回は、サーチコンソールとアナリティクスの違い、それに2つのツールの使い分け方についてお話ししていこうと思います。
この2つのツールのポイントをしっかりとおさえていただき運用していただければ、より成果に結びつきやすくなります。
なんとなく利用していた方も、今回の記事を読んで理解していただき、2つのツールを使い分けて、より成果に結びつけていっていただければと思います。
【この記事を読むことで、下記の問題を解決することができます】
・サーチコンソールとアナリティクスの違い
・サーチコンソールとアナリティクスの使い分け方
目次
★GoogleサーチコンソールとGoogleアナリティクスの違いは何?
▼ユーザーがサイトを訪問する「前」か、サイトを訪問した「後」かの違い
サーチコンソールとGoogleアナリティクスの大きな違いは、ユーザーがサイトに訪れる「前」の解析データか、それともユーザーがサイトを訪れた「後」の解析データかの違いになります。
サーチコンソールがサイト訪問「前」のデータで、アナリティクスがサイト訪問「後」のデータです。
2つのツールの機能としての細かい違いについていえば、Googleサーチコンソールは解析のデータが集まるまでに早くて2日ほどかかり、最新のデータでも2日前のデータになりますが、Googleアナリティクスは、現在進行中のデータをリアルタイムで見ることができます。
例えば、アナリティクスでは現在サイト全体で100人の方に閲覧していただいている状態であれば、100人分の行動を追うことができます。
今、現在どのページにいて、どのページに遷移し、最終的にどのような行動をとったのかに至るまで細かく解析できる機能がアナリティクスにはあります。
▼サイトの外の環境を解析するツールか、サイト内部の環境を解析するツールか
つまり、サーチコンソールはサイトの外で起きているサイト周りの環境の流れを理解するのに役立ち、Googleアナリティクスはサイト内で起きている流れを理解するのに役に立つツールと言い換えることもできます。
▼外部要因はサーチコンソール、内部要因はアナリティクス
大事なことなので、繰り返しになりますが、サーチコンソールとGoogleアナリティクスの決定的な違いは、ユーザーがサイトを訪れる「前」のデータ解析か、ユーザーがサイトを訪れた「後」の解析データかの違いです。
【GoogleサーチコンソールとGoogleアナリティクスの違い】
1:Googleサーチコンソール=検索ユーザーがサイトにアクセスする「前」のデータ
2:Googleアナリティクス =検索ユーザーがサイトにアクセスした「後」のデータ
解析するデータがアクセスする「前」かアクセスした「後」か、また、サイト「外」で起こっているデータか、それともサイト「内」で起こっているデータかと区別することもできます。
▼サイト外部で生じる環境を整えるツールが「サーチコンソール」
サーチコンソールは、ユーザーがサイトに訪問する「前」の状況をレポートとして閲覧できるので、検索ユーザーが検索する際に使った言葉で表示されたページの掲載順位を知ることができたり、さらには、Googleに個別のURLを送信して、検索結果としてきちんと表示されるようにインデックスの登録を促すといった使い方もできます。
また、「カバレッジ」という機能を使ってきちんとサイトやページが検索結果として表示される状態になっているのかなど、サイト外部からみたサイトやページの状況を確認することができます。
さらには、ページ数のあるサイトに置いては、サーチコンソールからGoogleに「サイトマップ」を送信してあげることでGoogleの巡回ロボットが情報を読み取りやすいように重点的に回って欲しい項目を指示してあげることもできます。
▼サイト内部で生じる環境を整えるツールが「アナリティクス」
それに対してアナリティクスは、ユーザーがサイト内のページにアクセスした「後」のデータになるため、サイト内でのユーザーの動きを追うことができるツールとなっています。
つまり、サイト内のページにアクセスしてくれたユーザーがどのような動きをし、どのページを閲覧し、どのような経路で最終的にどのページで離脱したのか(サイトを離れることになったのか)が、より詳しくわかるのがGoogleアナリティクスの機能です。
その際、どれくらいの間ページやサイトに滞在してくれたのかに至るまでデータとしてわかるようになっています。
>>>Googleアナリティクスでユーザーの訪問日時を把握する4つの方法
★サーチコンソールとアナリティクスの使い分け方
つづいて、サーチコンソールとアナリティクスのツールとしての違いをおさえた上で、サーチコンソールと、アナリティクスの使い分け方についてお話ししていきます。
ツールは、そこにあるだけでは単なる道具に過ぎませんが、ツールとしての特徴をしっかりと掴み、使い方を覚えることで、とんでもなく役に立つ道具として使いこなすことができます。
私は学生時代「パソコンは、ソフトがなければ、ただの箱」と教わった経験がありますが、同じように「ツールは、使い方がわからなければ、ただのモノ」、または「解析データは、用途がわからなければ、ただの文字」と言えると思います。
★1:Googleサーチコンソールの使い方
少し専門的な言い方をすると、サーチコンソールはGoogleと検索窓を使う検索ユーザーに対して「コンテンツを最適化する」ために使います。
Googleサーチコンソールは、機能全般を通して検索ユーザーがあなたのウェブサイトに訪れる「前」の情報を解析することに焦点をおいているからです。
そのため、検索ユーザーがサイトを訪問する「前」の見え方を変えるなどをし、より多くのアクセスを獲得するためにはどうしたらいいのかを解析し、より成果を生み出す方法を導き出すためにサーチコンソールは使っていきます。
どのような検索クエリ(どのようなワードで検索されたのか)で、「どのくらい表示されたのか」「そのうちどれくらいの人がクリックしたのか」「検索した際に、どんなワードが平均して何番目に掲載されているのか」などを解析することができ、その結果をもとに検索ユーザーの注目度を高めるための施策を講ずることができます。
そして、これら一連の施策を施すことを「コンテンツを最適化する」と言います。
※その他、サーチコンソールで何がわかるのかの概要については下記リンク先の記事を参考にください。
>>>【初心者】サーチコンソールで何がわかるの?7つの機能と3つのこと
▼サーチコンソールの使い方の例
例えば、検索ボリュームに対して、極端にアクセス数が少なかったとしたら、そのコンテンツは、検索ユーザーの検索意図とズレが生じているか、検索された際に表示されるタイトルが悪いため、アクセスしていないといったことが考えられます。
サーチコンソールでは、検索前にユーザーがどのようなワードで検索をし、そのうちどれくらいの人がアクセスしてくれたのかなどをつかむことができる機能を備えているので、こういった仮説が立てやすくなります。
今、ある問題を抱えている検索ユーザーが、特定のキーワードで検索した際に、その問題に対して的確な回答をしてくれそうか、「外」から見た場合の、ユーザーやGoogleからのサイトの見え方や捉えられ方について有益なヒントを知ることができるのがサーチコンソールといっても差し支えありません。
具体的にどのように改善を促していくのかについては、下記リンク先の記事を参考にして進めていっていただけると良いと思います。
>>>【サーチコンソールのトリセツ】成果を出す検索パフォーマンスの使い方
※ポイント:サーチコンソールを使うことで、検索ユーザーがサイトに訪れてくれる「前」の動きがわかるようになり、その結果、サイトに足りていない部分や、改善点などを分析することができる。
★2:Googleアナリティクスの使い方
サーチコンソールがサイト訪問前の状況を解析するのに焦点をおいているのに対して、Googleアナリティクスでは、検索ユーザーがあなたのウェブサイトに訪れた「後」の情報を解析することに焦点を置いています。
そのため、検索ユーザーがサイトを訪問した「後」どのような動きをしているのか、どのページをどれくらいの時間閲覧してくれて、その結果、どのような行動をとったのかまでを解析することができます。
つまり、アナリティクスは「サイト内でのユーザーの動きを最適化する」ために使うツールであると言えます。
あなたのサイトにアクセスしてくれた検索ユーザーが「どこから来て」「どのページを見て」最終的にあなたのサイトで「どのような行動を起こしたのか」などを紐づけて解析することが可能で、検索ユーザーのサイト内での動きをデータとして解析できるツールとなっています。
また、あなたのサイトにアクセスしてくれるユーザーは「どのようなユーザーなのか」女性なのか、男性なのか、年齢層はどのような年齢なのかなどのユーザー像を解析することもできます。
サイト内でのユーザーの動きを知ることで、ユーザーがどのようなコンテンツを求めていてサイトにアクセスしてくれたのかや、コンテンツに満足したのかなど、ある程度の指標を獲得することができ、今後のコンテンツ作成に活かしていくことができます。
サイト内でユーザーが何を求めていて、どのような考えをして、どのような行動をとっているのか、また、コンテンツ作成者が意図する動きをしてくれているのかなどを分析し、想像を巡らせることで、より期待する成果に結びつけやすくなります。
▼アナリティクスの使い方の例
例えば、たくさんのアクセスがあるのにも関わらず、ユーザーがページからすぐに離れてしまっているような状況であれば、ユーザーが求めているコンテンツとズレた内容のコンテンツを提供してしまっている可能性があります。
もしくは、検索結果として表示されるタイトルとコンテンツの中身があっていないのかもしれません。
また、ページの読み込み速度が悪いのかもしれませんし、モバイル端末で表示されるユーザーの利便性が悪いといったことも考えられます(この辺りの解析はサーチコンソールとの連携や、サーチコンソールのデータと照らし合わせて分析する必要があります)。
設定したCV(コンバージョン=成果)が悪ければ、動線が悪いのかもしれませんし、あなたのサイトの使い勝手が悪いといったことも考えられます。
以上であげた例のようにGoogleアナリティクスは、検索してあなたのサイトにアクセスした後に、検索ユーザーがどのような動きをしてサイトを後にしたのかユーザーの一連の行動が解析し改善に役立てる際に使用します。
※ポイント:Googleアナリティクスを使うことで、検索ユーザーがサイトに訪れてくれた「後」の動きがわかるようになり、その結果、サイト内部の改善点や、ユーザーが求めているコンテンツと提供しているコンテンツのズレなどを分析することができる。
★まとめ
ツールはその特徴をつかみ、道具として使いこなせば、とんでもなく便利な道具になり得ます。
その際、ツールに「使われる」のではなく、ツールを「使う」といった意識が大事で、ツールを使いこなすことで、より成果につながるようなアクションを促すことができます。
ただ、勘違いなさらないで欲しいのは、「使いこなす」といってもツールが持つ機能に詳しくなる必要はないということです。
各種ツールにはたくさんの便利な機能がありますが、ツールを「使う」という視点に立った場合、ほとんどのケースで機能に詳しくなる必要はありません。
ツールの機能に精通していなくても、ツールは「使い方」さえおさえれば自然と成果に結びつけることができます。
私自身、それぞれのツールにおいて、ものすごく詳しいというわけではありませんが、それでも成果につなげることができていますし、それで十分だと思っています。
例えばパソコンにいくら詳しいからといっても、それをビジネスとして成果に結びつけられる方は、そこまで多くはないでしょう。
それと同じことだと私は感じます。
また、ツールに頼りすぎるのもよくありません。
これをいってしまえば終わりかもしれませんが、所詮ツールで蓄積されるデータは、データに過ぎません。わかりやすくデータとして表示するために、データを集める過程において複雑で様々なものを削ぎ落として、わかりやすくシンプルに表示するように調整されています。
つまり、そこには人の感情や状況などは無視されてしまっています。
そうしたデータでは見ることのできない大事な部分を無視してしまうと、無機的な思考に陥ってしまい、成果に結びつけることが難しくなってしまうように思います。
ぜひ、あなたも、大事なのはデータよりも、そこから何を読み解くのかという視点を忘れずに2つのツールを使いこなしていってください。
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